「え?高っ!!」
欲しいけど手が出ない。
こんな調子でモヤモヤした日々を過ごしていたある日、
「種からやっちゃえばいいじゃん!」
と、ふと思い立ち「実生」にチャレンジしてみました。
「やり方が分からん!」と思っていた私でも、
結果、
いくつかのポイントを押さえること無事成功させることができました。
この記事では、私の実体験をもとに、
初心者でも成功しやすい「実生のやり方」と「腰水管理のコツ」、
そして使用して良かった園芸用品を紹介します。
あなたもぜひ、
自分だけの植物を育てましょう!!
実生とは?そしてなぜパキポディウムに向いているのか
実生とは、
植物を種子から育てる方法です。
クローン株とは違い、唯一無二の個体を育てられることが魅力です。
初めての実生でパキポディウムを選んだ理由

私が最初に実生に選んだのは、
パキポディウム ルテンベルギアヌム(大型種) 20粒
エブレネウム 20粒
理由は以下の通りです。
- 種子の入手が比較的容易(ネットショップで入手)
- 成長過程でコーデックス(塊根)形成が目に見えて楽しい
- とにかく、価格も手ごろで形も気に入った
「育てる」というより「育っていく姿を観察する」
のが本当に楽しく、気づけば毎朝チェックするのが日課になっていました。
播種(種まき)から発芽までの手順とポイント【実体験ベース】
播種準備と種子の前処理
まず、種を殺菌と目覚めさせるのに、
水にベンレート(殺菌剤)とメネデール(発芽発根促進剤)
を規定量まぜて一晩(約12時間)浸けました。
これにより種皮が柔らかくなり、発芽しやすくなります。


播種と管理

根の生育に優れたスリットが入っている
プレステラ90(通常型)に発芽した根っこが潜りやすいように、
3層に分けて用土を敷きました。(個人的な予想です)
※スリット鉢に関しては別の記事で紹介させていただいてます。
左から下段→鹿沼土、赤玉土、軽石の小粒を混ぜたもの
中段→鹿沼土(細粒)
上段→バーミキュライト

この上に種子を播種(置くだけ)。
その後、どこかで紹介されていた使い方の記憶を頼りに、
ダイソーのくつした整理カップに水(ベンレートとメネデール混ぜ)を張り、
室内の明るい場所で腰水管理。
乾かないように1日に数回表面に霧吹きで水やり。
(播種時7月 室温26℃程度 湿度40%程度)
鉢の温度を一定に保つため念のため育苗マットを敷きました。


くつしたカップとプレステラ90がシンデレラフィット!!
霧吹きは水圧が強いと土がけずられたり種が飛んだりするので
ミストタイプがおすすめです!

発芽までの日数:3日目時点で4粒(エブレネウム)、ルテンベルギアヌム0粒
5日目で6粒(エブレネウム)、ルテンベルギアヌム1粒発芽しました。


ルテンベルギアヌムは粒が黒くふやけた種子3粒あり、
菌糸が発生し始めたため他の種子に伝染しないように取り除きました。
発芽の確認できていなかった種子も10日程で発芽しました。
発芽タイミングには個体差があるので、諦めないことが大切です。

発芽率おおよそ75%と
まずまずの結果ではないかと思います!
カビの発生は残念でしたが
次回は殺菌や消毒を念入りにやってみようと思います!
発芽後の腰水管理と徒長対策
腰水はいつまで?私のタイミング
腰水管理は発芽後約1か月半続けました。
双葉がしっかり開き、本葉の芽が見え始めたあたりで、
徐々に腰水の水位を下げていきました。
その後は通常の育成と同じように乾いたら水やりに切り替えました。

まだまだ根も少なく水の吸い上げも弱いので
もう少し腰水の期間を長くして成長を待った方が
良かったかもしれません。
徒長を防ぐために使ったLEDライト
室内管理での育成が主なので成長の促進や徒長の予防として、
植物育成LEDライトを朝8:00~夜20:00の12時間照射で
育成を行いました。
私が使用したLEDライト:BRIM(ブリム) PANEL A

性能も申し分なく、コスパ抜群です。
パネルタイプなので1つで広範囲の照射で多くの鉢に
光を届けることができます。
実生苗の鉢上げと用土ブレンド
鉢上げのタイミングと手順
発芽から約2ヶ月半後、お互いの根や葉が干渉して
負担がかからないように1鉢に1株に鉢上げしました。
使用した鉢は播種時と同様プレステラ90です。
根を傷つけたり崩さないよう慎重に、
あらかじめ用意しておいたブレンド用土に植え込みました。
用土ブレンド例(実体験で最も調子が良かった配合)
- 赤玉土(小粒):30%
- 赤玉土(細粒):5%
- 鹿沼土(小粒):20%
- 鹿沼土(細粒):5%
- 軽石(小粒):30%
- ゼオライト(3~5㎜):10%
- マグァンプK中粒(緩効性肥料):適量

この配合は通気性・排水性に優れ、根腐れのリスクを減らすことができました。
幼苗時は上記の配合ですが子株~は全て小粒で配合します。

幼苗時は根が細く土に潜る力が弱いので細粒を
配合して粒同士の隙間を少なくし根が動きやすく
なるようなイメージで使いました!
植え替え後の注意点
植え替え直後は用土の微塵や汚れを洗い落とす目的で、
ゆすったりしながら水が透明になるまで水やりし、
その後は乾ききるくらいの時に、
活力剤を薄めに希釈して水やりを行いました。(約4日後)

まだまだ水分を蓄えるには株が小さすぎるので
乾きすぎに注意!!
実生におすすめの園芸用品【使って良かった5選】
以下は、
私が実際に「使ってよかった」と思った園芸用品です。
参考になれば幸いです。
・【園芸トレー】:底面給水トレー 黒
植替え作業や鉢の数が多いときの腰水管理でも使える。
プレステラ90なら4x7の28鉢並べられます。
育苗箱51型がフィットします。
育苗箱35型なら2つきれいに入ります。

・【スリット鉢】:プレステラ90(通常型)
直進性の根の場合は深型のタイプもあります。
サイズも数種類あるのでお好みや、入れる植物に合わせて。
黒の他にもライトグレーやライトピンクもあり。

・【霧吹き】:ミストタイプ
今回の用途に限らず葉水を行う時にも重宝します。
(植物周辺の空中湿度の調整にも)

・【育成LEDライト】:BRIM(ブリム) PANEL A
室内育成での成長促進や徒長の防止に。
性能はもちろんコスパも良し。
調光機能付きのタイプもあります。
詳しくはこちら

・【育苗マット】:BRIM(ブリム) 植物 ヒートマット
鉢の温度を一定に保ち発芽を促進。
夜間や冬季の鉢温度低下を防いで根の成長をサポート。
デジタル表示で操作も簡単!!


LEDライトや育苗マットには
スマートタイマーとの併用がおすすめ!!
アプリからの操作で自動ON・OFFの時間を
決められるので手間いらず
※スマートタイマーについてはこちらの記事をご覧ください。
今、あなたが始めるべき理由
パキポディウムの実生は、
少しの手間と正しい知識があれば、
初心者でも十分に成功できる作業です。
私も最初は不安だらけでしたが、
発芽した瞬間は言葉を失う程に感動しました。
今がまさに、実生に最適なシーズン。
タネから育てる体験は、園芸の世界を一段と深く味わわせてくれます。
あなただけの植物を育ててみましょう!!
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