植物の成長に欠かせない「水やり」。
多くの植物愛好家が「水をあげすぎて枯らしてしまった」
という経験を持っているのではないでしょうか?
私自身、まだまだ育成の経験が乏しく幾度となくやらかしています。
そんな経験も踏まえ今回は、
観葉植物の水やりの基本から、ありがちな失敗、水やりで注意したいポイントや
おすすめ道具、液肥の使い方、そして葉焼け予防までをご紹介したと思います。
正しい水やりで、植物たちを元気に育てましょう。
観葉植物の水やりの基本

観葉植物の水やりは「土の状態を見て判断する」のが基本です。
毎日決まった時間に水を与えるのではなく、
鉢の中の土が乾いているかを確認してから与えるようにします。
目安としては、
鉢の表面の土が乾いてから1〜2日後にたっぷりと与えるのが理想的です。
慣れてくると鉢を持った時の重さである程度乾き具合が分かってきます。
竹串を用土に刺して湿り気を確認するのも一つの方法です。
特に大切なのは「メリハリ」。
水やり後しっかり乾かすことで水分を探して健康な根を伸ばします。
水をあげるときはたっぷり鉢底から水が出るまであげましょう。
この繰り返しが根の健康を保ち、根腐れを防ぎます。
また、たっぷりと水をあげることで鉢内の空気と共に微塵やほこり等を
洗い流してフレッシュな状態に保ってあげましょう。
ついやってしまう水やりの失敗
1. 表面だけ濡らす
表面だけにちょろっと水をかけて終わりにしてしまうと、
根まで水が届かず、植物は常に水不足の状態になります。
必ず鉢底から水が出るまでたっぷりと与えるようにしましょう。
これでは水やりをした感はありますが何の意味もありません。
2. 毎日決まった時間に水やり
植物の状態や天気に関係なく、ルーティンで水やりをするのはNGです。
雨の日や湿度の高い日は乾きにくく、
逆に晴天続きの夏場は乾きやすくなります。
土の状態を見て、その都度判断するようにしましょう。
植物もそれぞれ成長の状況が違います。
必ず一鉢ずつ確認して行いましょう。
3. 土が乾かないうちに水やり
常に土が湿っている状態が続くと、鉢内の酸素が少なく根が呼吸できずに、
根腐れの原因になります。「完全に乾いたら水をあげる」を忘れずに。
4.葉水と土への水やりを混同する
葉水をしたからといって水やりが終わったわけではありません。
葉から吸える量くらいでは全然足りないので、枯れる原因になってしまいます。
葉水と鉢への水やりは別物として考えましょう。
水やりで気を付けること
水やりの際は、葉や茎ではなく、必ず「土」に向けて水を注ぎましょう。
葉の上から水をかけてしまうと、葉焼けや病気の原因になります。
また、鉢の下に水が溜まったまま放置するのも厳禁です。
受け皿に溜まった水は根腐れの元なので、必ず捨てるようにしましょう。
もうひとつのポイントは「季節による水やりの調整」です。
新芽が出ている成長期には水分要求量が増加し、
気温が下がる休眠期には減少します。
夏や日当たりのいい場所は水分が蒸発しやすいため頻度が増えますが、
冬は土が乾きにくいので回数を減らします。
夏の水やりは夕方に(鉢内水がお湯のようになり蒸れて根腐れしやすくなる)
冬の水やりは暖かい日中に(夜間の鉢内の凍結を防ぐ)
行い、根を守ってあげましょう。
水やりにおすすめの道具
水やりにはこれらの道具があると便利です。
- 注ぎ口が細くて長いジョウロ
細いノズルで水を土の表面に優しく注ぐことで、
土の崩れや水跳ねを防ぐことができます。 - 霧吹き
細かいミストが出るタイプを選び、
葉の表裏にまんべんなく噴霧できるものがおすすめです。
また、土の乾き具合をチェックするための
「水分チェッカー」や「竹串」なども活用できます。
竹串を土に刺して数分後に抜き、濡れているかどうかで判断するのも簡単でおすすめです。
液肥のやり方と注意点
液体肥料は植物の成長期である春から秋にかけて与えるのが基本です。
与え方は通常の水やりと同じように土にたっぷりと与えます。
液肥を与える時は少し日を空けてやや乾燥気味にしてから施肥すると効果的です。
※植替え直後は根に負担がかかるので水やり3回目くらいから行うのがいいと思います。
液肥は即効性のため、はじめは薄めに希釈して与えると肥料焼けの心配も少なく安心です。
私の個人的なやり方ですが、
「水のみ→液肥→活力剤→水のみ」のローテーションで与えています。
※活力剤については改めてご紹介したいと思います。
水やりでやってはいけないこと

1. 真夏の炎天下に水やり
真夏の昼間に冷たい水を与えると
、急激な温度変化で根がダメージを受けることがあります。
また、水が太陽光でレンズのようになり葉焼けを起こしたり
熱で鉢内が蒸れて根腐れのリスクもあります。
出来れば水やりは夕方が望ましいです。
※朝だと気温が上がるまでの時間が短く、
上記のことが起きる不安があるので私は夕方と決めて行っています。
2. 水を切らしすぎる
「乾燥気味が良い」といって、何日も水をあげないのもNG。
特に植物自体が幼い子株の場合、
水を吸い上げる力が弱いため、放置すると枯れてしまうことも。
土の乾き方や植物の様子を観察しながら、適切なタイミングで水やりをしましょう。
3. 氷水や冷水をそのまま使う
極端に冷たい水で水やりしてしまうと根が弱ってしまいます。
少し手間ですがお湯を混ぜたりしてぬるま湯程度に温めて行うのがベストです。
4.病気の植物への水やり
根腐れや病気の症状が見られる状態のときに、
いつも通りに水やりを行うのはNGです。
症状を余計に加速させてしまい最悪の事態になりかねないので、
まずは原因の特定に取り組みましょう。
葉焼けの予防と水やりの関係

葉焼けとは、
葉が強い日差しや高温などの環境変化によって葉が白っぽくなったり
茶色く焦げたような状態になることです。
直射日光はもちろんですが
「水滴による光の屈折」も葉焼けを引き起こします。
水やりの際に葉に水滴がついたまま太陽光に当たると、
虫眼鏡のように葉を焼いてしまうことがあります。
予防策としては、前述にもありますが水やり・葉水を行う時間帯に気をつけることです。
※屋外に置いている場合には雨上がりに晴れ間がのぞくような天気の際は注意が必要です。
まとめ:水やりは“観察力”が鍵
観葉植物の水やりは、一鉢ずつ「状態を見て判断する」ことが大切です。
土の乾き具合、季節、気温、湿度など、
日々変化する条件に応じて水やりを工夫しましょう。
お世話をしたい気持ちをぐっとこらえて観察に徹することも時には大切です。
観察していると普段気が付かないことも見えてくるかもしれません。
よりよいグリーンライフを! では、また!
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